小林依子の日常雑記

渋滞していたものがある日、憑き物が落ちたように
ぶわわとなくなることがある。
昨日、久しぶりにその感覚があり、家族に話したところ、
体重を先に落とした方がええというアドバイスをもらった。

この間、和歌山城ホールで
「紀州ソングスコンサート」ちゅうもんがありその司会をさせてもろた。
きちんと台本があり進行表がある。
ここでピンスポ当たる。ここはソデ、ここはカゲと
全部決まっていて、私らしくは無理やった。
幕前に飛び出した時
「ついにこの日がやってきましたよー。
楽しみで何も食べられずこんなに痩せこけてしまいました司会の小林です」
てのをやりたかった。
司会のプロに聞いたら
「そんなん無理に決まってるやん。司会はそえもんやから。
（宗右衛門町ブルース：青江三奈）
自分らしくなんていらんのよ」
そうか。いらんのか。

友達がたくさん見に来ていて「お疲れさん、よかったで」とねぎらって
くれたのは嬉しかったけどな。

今日はひな祭り。
娘のお雛様は「海南のひな巡り」のどっかにある。
歴史的価値も愛着もない。
見るのは１年のうちの半月ぐらいだとしたら顔は覚えてない。
着物も薄い色やった、ぐらいの記憶しかない。
目も細かった、ぐらいの記憶しかない。
（キョロキョロ）
あんなによーさん並ばれては、まったくわからん。

向こうからしても
「幾許（ここら）の者が、見に来ておじゃる。
わらわはどの民に飾られておったのか…またく、わからぬ」
（キョロキョロ）
糟糠な目細ぐらいのおぼえしかなし。
とか思ってんのやろな。

アメリカ人が日本人の区別がつかんというのと同じやな。

孫にお雛様は買わんかった。
昔風だと女側の負担らしいが、今更いる？と思た。
「うちだけないのはかわいそう」嘘やん。いらんやん。
どう考えても、キングギドラとゴジラが並んでいる方が高まる。
毎年言われるので（金はないが）
思い知らせるために７段飾りの道具付きを買ってやろうか。
…思いとどまった。
どうせ１，２回出したらもう面倒になって箪笥の肥やしに
（今風のいい方をすればクローゼットのハイポネックスに）
なるに違いない。

昔、
♬灯りをつけましょ、蠟燭に。
お花をあげましょ、菊の花。
五人囃子に殺されて
今日は悲しいひな祭り～
とか歌っていた。
今にして思えば、おとろし歌。

立派なお雛さんはなかったが、別に欲しいとも思わんかったな。
そのころからおっさんやったのかもしれん。