2021年08月05日

蝉しぐれ と あさりしぐれ は違う



毎日あつい。
言うてもせんないと分かりつつ、いうてまう。
近所の人との挨拶も判で押したように
「暑いですねえ」
「溶けそうです」いや、溶けやん溶けやん。灼熱の太陽が1600度にならんかぎり
どろどろと溶けることはない。

近所のおばちゃんは1700度は必要かも知れやん。

夏がもともと好きやった。
海のそばに住んでいたので、中学生でも浮き輪を巻いて水着のまま松原を走り
泳いで、皮がベロベロに剝けるまで浜で遊び、
砂場に友達を埋めて
満ち潮を待った。(あかんやん)

いつから夏が苦手になったのか。
その時に青春は終わったのだと思う。

<空仰ぐ 終活の時 蝉しぐれ>

朝早くからセミが鳴いている。
フォートナイトを夜中までやってたので
今日はゆっくり寝ようと思っていたのに。
夏になると暑いうえにこの音が邪魔で仕方がない。
イライラがつのるのだ。
すがすがしい朝はない。
うるさいは五月蠅ではなく、八月蝉と表記すべきじゃないのか。

種類が何種類かいるはずだ。
ミンミン、ジージー、そのほかいろんな音が混じって
脳みその中に巨大なボリュームの鳴き声が降って染みる。
降り積もるといった方がいいかもしれん。

セミは大体1週間ぐらいの命なんだという人がいるが
まず土の中に数年いる時点で短命ではない。
しかも地上出てきて短い間に
オスは必死で鳴き、メスはそれを受けて卵を産む。
気持ち悪く生き急いでいる。

だからかわいそうだ。
我慢してあげようという優しい意見の人の上にだけ
降れ!蝉しぐれ。そいつの頭にションベンかけてやれ!
兎に角眠い。
今夜はゲームはやめて早く寝よう。

朝日がカーテンの隙間から差し込んでくる。
そうこんな風に
あれ?
ミーンミーンがかすかに聞こえる程度だ。
あんなにうるさかった蝉はどこへ行ったのだろう。
一夜にして死んでしまったのだろうか。

じわじわと後悔が襲ってくる。
たったひと夏のことなのになぜあんなにセミをセミたのか、
いや責めたのか。
アパートの前にある公園に降りてみた。
何人か顔見知りも公園にいて
それぞれ木を見上げていた。
セミが突然いなくなった理由がわからなかった。

翌日、公園の入り口に看板があった。
人間は皆、自分勝手で情け深い・・・。
  


Posted by こば at 21:25Comments(2)