2021年08月07日

ウリ坊と本文は無関係



今日は奈良に行ってきた。
同じ近畿圏内でもここは関西弁がきつない。
独特の奈良弁ちゅうもんもあんましない。
そして私が知っている奈良県人はみんな、
「おとなしくて辛抱強い」
と県の特徴を挙げる。
んな、あほな。んなわけあるかい。
そんな県民性の場所に遷都するわきゃないやろ。
(鹿の写真を載せようと思ったけどなかったので以前飼ってたウリ坊で代替)

<カジノ法案反対>

父はまさに雀鬼だった。
もうとうの昔に野垂れ死んでいるだろうけど。
申し分のない父だった。
エリートで学歴もあり、そこそこ男前で弁が立った。
何よりおしゃれだった。
でもすべての長所を足しても、1つの猟奇的な短所で
マイナスになる。

私は父を愛していた。
どれだけ借金し、私を置いて麻雀にでかけ、何日も帰らず、
帰ってきた途端、水屋の引き出しをあけて、ありったけの金をもってまた雀荘に向かう。
現金がないときは金目のものを質屋に。
こういう人間でも愛していた。
公務員だった母はそのたびに、親戚に頭を下げ、ボーナスまでのお金のつなぎを借り、
借金を返して回り、質屋からカメラや電話の権利を買い戻す。

麻雀の場所が我が家の時もあった。
明け方までガラガラとかき混ぜる音、笑い声。
タバコとおじさんの臭い。
いつも父の形相はすさまじく、私の知っている穏やかな底抜けに明るい人はいなかった。
ある時、父のパイを
「白いのが2つ、東も2つ」とふざけて歌ったとき
私を睨んだその顔は
鬼そのものだった。
二度とすまいと幼心に思った。

勝てば自分のスーツを買ってきた。
ブランドの靴の時もあった。
次の日は鼻歌をうたいながら、夕食を作り、
母のお尻を撫でた。
私に英語を教え、寝る時は創作童話を話して聞かせる。
「今日はここまで」
明日はもうない。
次の日はまた賭け事に出かける。

私の給食費も使い込んだ。

女も酒も、賭け事に比べると浅い。
博打は底がない。
だから面白い。
僕が「もうしない」と何回誓ったかわかる?
口に出しても心では思ったこともない。
やめられるかどうか。かけてみる?

こんな型破りで飄々として、自分のやったことに
反省のかけらも見られない。母の怒りは詭弁で誤魔化す。
そんな父を愛していた。母の愛よりも私の方が父を理解していた分愛していた。
なぜなら私はその血でできている。
母から受け継いだものは不細工な顔ぐらいだった。

母は「賭け事さえしなければいい人なんだけど」とよく言った。
賭け事さえしなければ、平凡な母は間違いなく妻には選ばれておらず
私は生まれていなかった。
男に免疫のない生真面目な女、定期的な金が入る公務員を狙ったのだと
私は早い段階で気づいていた。
母の魅力はそれだけだった。


  


Posted by こば at 21:47Comments(4)